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相続・遺言相談センター(府中、稲城、多摩)


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遺言と遺留分

 遺言書の作成は、争続の対策において大変有効な手段です。
 ところが、遺言の内容が100%尊重されるかというと、そうとは限りません。
 確かに遺言書は、被相続人の最終の意思表示として法的に最大限尊重されます。
 しかし、遺言書を作成したすべての被相続人が妥当な遺言を遺すとは限りません。
 例えば、長年苦楽を共にしてきた妻や実の子を差し置いて、死ぬ3年前に知り合った愛人にすべての遺産を渡すなどという内容の遺言が作成されていた場合を想像してみてください。
 愛人が遺言書の内容どおり全部持って行ってしまうことが妥当でしょうか?
 法律はやはり妥当とは考えておりません。
 そこで法律は、被相続人の遺言は最大限尊重しつつも、苦楽を共にした妻や実の子に報いるためにも、遺言の内容に反しても確保できる取り分を規定しております。
 それが遺留分です。
 近時、遺留分をめぐった相続人間の争いが増加傾向にあります。
 遺言書を作成される際は、この「遺留分」に配慮した形で、未然に争続を防止したいところです。

遺留分とは

 「遺留分」とは、被相続人が相続人に対して最低限渡さなければいけない遺産の割合のことをいいます。
 簡単にいいますと、相続人(兄弟姉妹は除く)は、遺言書で取り分がなかった場合でも、最低限もらえる遺産があるということです。
 例えば、甲には配偶者乙と子供丙と丁がいたとします。甲が遺言で、「全財産を丙に相続させる」と遺言をした場合でも、乙と丁は法律で決められている遺留分をもらうことができるのです。

遺留分減殺請求

用語が非常に難しいですが、端的に言えば、遺留分を請求することをいいます。
 遺留分をもらうために、遺留分を取り戻す(遺産の一部を取り戻す)権利を行使することが必要です。
 これを「遺留分減殺請求権」といいます。
 「遺留分減殺請求権」には時効があります。
 「相続開始及び遺留分が侵害されていることを知ってから1年以内、相続開始後10年以内に権利を主張」しなければ,主張できなくなってしまいます。

遺留分権利者

遺留分を請求できる人

① 配偶者
② 直系卑属(子供,孫)
③ 直系尊属(父母,祖父)

※ 兄弟姉妹には,遺留分は認められない
 遺留分の権利を有する人を「遺留分権利者」といいます。
 これに該当するのは、配偶者、直系卑属(子供,孫)、直系尊属(父母,祖父母)です。
被相続人の兄弟姉妹は該当しません
 被相続人夫婦に子どもがおらず、被相続人の父母もすでに他界している場合は、配偶者に加え被相続人の兄弟姉妹も相続人になることができます。
 しかし,この場合でも被相続人の兄弟姉妹に遺留分は生じません。

遺留分の割合(具体的な割合)
配偶者又は直系卑属が相続人直系尊属のみが相続人
2分の1 × 各自の法定相続分 = 個別的遺留分3分の1 × 各自の法定相続分 = 個別的遺留分

 被相続人の配偶者または直系卑属(子ども,孫)が相続人になる場合の遺留分は2分の1、被相続人の直系尊属(父母,祖父母)のみが相続人である場合の遺留分は3分の1の割合となります。
 そして、この割合を相続人全員が法定相続分に従って分割した割合が、相続人の「個別的遺留分」です。
 以下に具体例を挙げておきます。

【配偶者又は直系卑属(子供,孫)が相続人の場合】
 甲には、配偶者乙と子供丙と丁がおり、甲は「全財産を丙に相続させる」と遺言を残して死亡したとします。
 甲の遺産は9,000万円だとします。
 甲の死亡による相続人は、配偶者乙と子供丙と丁です。つまり,【配偶者又は直系卑属が相続人の場合】に該当しますので、相続人全員の遺留分の割合は2分の1となります。そして,配偶者乙の法定相続分は2分の1で,子供丙と丁の法定相続分はそれぞれ4分の1です。
したがって、乙と丁の個別的遺留分は下記のとおりになります。
 

<配偶者乙の個別的遺留分>
2分の1(遺留分の割合) × 2分の1(法定相続分) = 4分の1
9,000万円(相続財産) × 4分の1(個別的遺留分)= 2,250万円
<子供丙と丁のそれぞれの個別的遺留分>
2分の1(遺留分の割合) × 4分の1(法定相続分) = 8分の1
9,000万円(相続財産) × 8分の1(法定相続分) = 1,125万円

 配偶者乙の個別的遺留分は2,250万円ですので、甲が遺言で「全財産を丙に相続させる」といっても、乙は「私には2,250万円もらえる権利がある」と主張することができます。
 子供丙と丁のそれぞれの個別的遺留分は1,125万円ですので、甲が遺言で「全財産を丙に相続させる」といっても,丁は「自分には1,125万円もらえる権利がある」と主張することができます。

【直系尊属(父母,祖父母)のみが相続人の場合】
 甲には配偶者も子供もいないのだが、両親AとBがいたとします。
 ところが、甲は「生前からお世話になっていた身内ではないCに,全財産を譲り渡す」と遺言を残して死亡したとします。
 この場合、甲の遺産は9,000万円だとします。
 甲の死亡による相続人は両親のAとBだけです。
 つまり,【直系尊属(父母,祖父母)のみが相続人の場合】に該当しますので、相続人全員の遺留分の割合は3分の1となります。
 そして,相続人は両親しかいませんから,AとBの法定相続分は,それぞれ2分の1です。
したがって、両親AとBのそれぞれの個別的遺留分は下記のとおりになります。

3分の1(遺留分の割合) × 2分の1(法定相続分) = 6分の1
9,000万円(相続財産) × 6分の1(個別的遺留分)= 1,500万円

 両親AとBのそれぞれの個別的遺留分は1,500万円ですので、甲が遺言で「全財産をCに譲り渡す」といっても、AとBは、Cに対して「私たちには、それぞれ1,500万円もらえる権利がある」と主張することができます。
 このように,ある特定の相続人等に遺産の全てを残したいと思っても,遺留分を主張されてしまう場合があります。

 したがって,ある特定の相続人等に遺産を残したいとお考えの場合,できる限り,生前に遺産を受け継ぐ権利がある者たちと話し合いができるのであればしておくべきだと思います。また、遺留分に配慮した形で遺産を残すように手続きを進めておくべきです
 

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